【コラム】日帝強占期の小学教科書…「朝鮮の本当の敵は明国」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.06.24 15:23
「垣根の下で子どもが母を呼びながら泣いていた。尋ねると、一昨日の晩に母親に捨てられたという。遠からず死を迎えるはずで、かわいそうでならない。私も遠からず子どもを埋めることになるだろう。(…)乞食は非常に少ない。みんな飢死したからだという。嶺南(ヨンナム)や京畿(キョンギ)では人が互いに殺し合って食べることが多いが、親戚まで殺して食べることもあったという。これでは人間が滅びてしまう」。呉希文(オ・ヒムン、1539-1613)が書いた壬辰倭乱(文禄・慶長の役)当時の避難日記『瑣尾録』に出てくる惨状だ。
建国から200年が過ぎた朝鮮は2度の大きな侵略戦争、壬辰倭乱、丙子胡乱を経験した。戦争で崩壊した日常が平穏の代わりに広がった。未来も不確かだったが、何よりも今の命を守ることも難しかった。そこに怒りと挫折、恥辱と自尊、責任と回避が共存し、徐々に人々の生活を締めつけた。ある戦争は7年間続いた。ある戦争は1、2カ月間の短い期間だったが、内傷ははるか深く朝鮮の人々を混乱させた。