【コラム】韓国型ロケット「ヌリ号」の打ち上げに359社の宇宙開発企業の未来がかかる(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.06.14 11:34
日本が宇宙産業を育てるために代表走者として掲げた会社は三菱重工業だ。外国人にほとんど公開しない日本の基幹ロケットであるH2Aロケットを製作する名古屋ロケット工場を何度か訪問したことがある。Hは水素を示すアルファベットで、ロケットの燃料として液体水素を使うという意味だ。液体水素は少しでも扱いを誤れば爆発しやすい高難度の技術で、宇宙先進国だけが使っている。これに対し韓国はロシアと米国のスペースXのようなケロシン、すなわち灯油を燃料で使うロケットを使っている。ケロシンを燃料に使ってもロケットの力、推進力を出すには全く問題がない。
日本のロケット工場を訪問した当時、三菱の浅田正一郎ロケット部長に「どんな過程を経て国主導の宇宙産業を三菱のような民間企業が主導することになったのか」と尋ねたことがある。宇宙開発は初期に途轍もない費用がかかり、宇宙先進国のすべてが国主導で宇宙開発が進められ、失敗したケースも多かったが、国主導だったために予算が持続して投入され宇宙技術の基盤を構築する。ロケットの技術が満足できるほどの水準と確認されれば宇宙開発を産業化して金を稼ぐ産業へと発展させるために国主導の宇宙開発を民間分野に移転させて金を稼げるようにするものだ。