金融監督院長まで…尹政権の要職に多数の検察出身者(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.06.08 10:33
韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が7日、新政府の初代金融監督院長に李卜鉉(イ・ボクヒョン)元検事を任命した。共に民主党の「検捜完剥」(検察捜査権完全剥奪)立法に反発して辞表を出した李氏は、5月18日に免職処理されてから3週ぶりに金融監督機構の首長になった。検察出身の金融監督院長は1999年の金融監督院設立以降初めてとなる。
そうでなくとも「検察共和国」という批判が激しいうえ、李氏本人も拒否したというが、尹大統領があえて任命を強行した理由は何か。この日、出勤する際、検察出身者が要職を占めているという批判をどう考えるかという記者の質問に対し「我々の人事原則は適材適所に有能な人物を起用すること」と答えた。大統領室の関係者も「検察在職当時、大型の経済犯罪捜査で経済正義を実現し、遵法経営環境をつくった適任者」と説明した。大統領室はソウル大経済学科を出て公認会計士の資格を取得した後、司法試験に合格した履歴も強調した。
法曹界の内外では李氏について「金融・租税犯罪捜査で頭角を現した」と評価する。しかし一般的な見方は「尹錫悦師団の最年少」というものだ。1972年生まれで2000年に司法試験に合格した李氏が尹大統領と初めて縁を結んだのは2006年。当時、最高検察庁中央捜査部第1課長としてヒョンデ(現代自動車)秘密資金事件とローンスター外換銀行不正売却事件を捜査中だった尹大統領の捜査チームに群山(クンサン)支庁所属だった李氏が合流した。李氏の「鋭い捜査」に注目した尹大統領はその後、2013年の国家情報院書き込み事件、2016年の朴槿恵(パク・クネ)政権国政壟断事件捜査にも李氏を呼んだ。