「韓国しか行くところがなかった」 戦争を避けてきたウクライナ高麗人(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.05.25 14:51
「家の前で飛行機が低く飛び回り、爆弾とミサイルの爆発する声が大きく聞こえました」
ウクライナ国籍の高麗人(旧ソ連地域に住む韓民族)3世のアナスタシアさん(32)は今年2月に戦争が始まった日のことを思い出して涙を流した。記憶を根こそぎ消したいほど怖かったが、幼い2人の娘を見て気持ちを立て直した。
慌てて荷物をまとめてすぐに家を出た。「なぜ家に戻れないの」と言って駄々をこねる5歳の娘には世界旅行に行くのだと言い聞かせた。普段は9時間の距離にあるウクライナ西側国境までは25時間、丸一日かかった。バスの運転手の助けを借りて到着したポーランド国境の集落で避難民を受け入れているというあるボランティアメンバーに会った。アナスタシアさん家族は彼の家でも脅威を感じた。アナスタシアさんは「家の主人がSNSに避難民を助けているという内容の投稿をして私たち家族の写真を掲載した」とし「決定的なことは彼が麻薬をしていることを知り、娘たちが心配になってその家を離れることにした」と話した。