日本人の目に止まってから110年間異郷暮らし…青瓦台「美男石仏」苦難の転末
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.05.23 09:09
韓国青瓦台の境内には1980年代末に官邸を新築して建てられたといわれている伝統家屋「枕流閣(チムニュガク)」がある。この枕流閣の裏手に回ると泉が一つあるが、その前には高さ108センチ、幅54.5センチ、膝幅86センチのふっくらした輪郭とややつり上がったような目が特徴的な仏像がある。堂々としていてバランスが取れた姿、統一新羅時代に流行した八角形台座ではなく四角形台座である点が独創的な宝物1977号、慶州方形台座石造如来座像だ。
仏像製作推定時期は9世紀。端正な容貌のため「美男石仏」と呼ばれる貴重な文化遺産だ。美男石仏はもともと慶尚北道慶州市道只洞(トジドン)の寺院「移車寺(イコサ)」にあった。日帝強占期に故郷の慶州から搬出された。
地域市民団体を中心に美男石仏を元の場所である慶州に戻そうという「返還運動」に火がついた。歴史積弊清算次元からも仏像を慶州に移してちゃんとした管理・保存をするべきだとしながらだ。