バイデン米大統領が訪韓した２０日、中国の軍用機１４機が台湾南西部の防空識別区域（ＡＤＩＺ）に侵入したと台湾国防部が明らかにした。１７日から４日連続のＡＤＩＺ侵犯だ。

台湾国防部によると、２０日に台湾南西部ＡＤＩＺには中国のＫＪ５００早期警戒管制機１機、Ｙ８電子偵察機１機、Ｈ６爆撃機３機、Ｊ１６戦闘機５機、Ｊ１１戦闘機４機などが侵入して戻っていった。

これに対応して台湾空軍は戦闘機を出撃して警告放送をし、対空ミサイルシステムで中国の軍用機を追跡したと台湾国防部は明らかにした。

バイデン大統領の韓日歴訪を控え中国軍用機は１７日から毎日台湾ＡＤＩＺに侵入している。１７日には１機、１８日には４機、１９日には７機、２０日には１４機で軍用機の数も増えている。２０日に動員された軍用機の規模は１月２３日の３９機、６日の１８機に続き３番目に多い。

中国はまた、黄海と南シナ海で大規模軍事訓練に突入した。中国軍事当局が１９日に明らかにしたところによると、黄海では１９日から６月２日まで、南シナ海では１９～２３日に訓練をそれぞれ実施する予定だ。

台湾をめぐる米国と中国の緊張レベルが高まる中で、米国はバイデン大統領が今回の歴訪を終えた後に習近平中国国家主席と北朝鮮・台湾問題をめぐり談判を行うという意向も示した。ロイター通信によると、バイデン大統領と韓国行きの飛行機に同乗したホワイトハウス関係者は「中国が台湾問題と関連して緊張を高めさせている」とし、米中首脳の対話推進計画を公開した。同関係者はまた「北朝鮮の挑発に断固対応するという立場を中国に伝えた」とも明らかにした。