【社説】尋常ではない金融市場…最優先課題は経済安定=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.05.11 15:36
米国が「ビッグステップ」(0.5%ポイント)利上げを断行し、世界金融市場が衝撃を受けている。韓国も例外ではない。昨日、総合株価指数(KOSPI)は2600台割れとなり1年6カ月ぶりに最低水準まで下がった。米国ニューヨーク証券市場のダウ指数やナスダック指数が同時に急落して国内証券市場も直撃を受けた。総合株価指数(KOSPI)は今月に入り6営業日連続で下落した。この期間、KOSPIの下落幅は100ポイントに迫る。新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)以降、低金利で借金をして国内外の株式などに投資していた家計は株価下落と借入利子の増加で悩みが深まっている。
実物経済も尋常ではない。物価が急上昇し、景気が沈滞するスタグフレーションを懸念する声が高まっている。高物価・高金利・高為替レートの三重苦はますます深まり、貿易と財政では「双子の赤字」が発生した。ウクライナ事態と中国の新型コロナ都市封鎖で世界のサプライチェーンは深刻な支障をきたしている。当初政府が期待していた今年3%台成長はすでに水の泡となった。国際通貨基金(IMF)は今年韓国の経済成長率見通しを2.5%に下げた。このような状況で政府が積極的に財政支出を増やして景気浮揚に出るのも難しい。前任の文在寅(ムン・ジェイン)政権で国家負債を過度に増やしたせいで財政健全性が非常事態に陥ったためだ。