「公正と常識」の国を開く尹錫悦氏…「戦う時間はない、協力政治が課題」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.05.10 07:55
延長線上で組み分けが激しかった大統領選挙の後遺症を癒やしてほしいと求める声もある。匿名を求めた民主党出身の高官は「大統領選挙時代の投票結果で政権審判論は整理されたわけだ。今は分かれた民心を合わせて未来に向かって進むべきだ」と述べた。キム・ヒョンオ元国会議長も「尹大統領の国政運営の軸となる公正と常識に基づいて淡々と進むべきだ」とし「支持率を意識して無理に成果を上げようとする一方通行はダメだ」と話した。尹大統領自身も候補時代に協力政治を強調したことがある。「ねじれ国会の状況はわが国の民主主義と政治がはるかに成熟する機会」のような発言が代表的だ。
彼らの苦言は一言でいうと、戦う時間がないということだが、それだけ韓国経済が厳しいためだ。新政府はウォン高・金利高・物価高という「3高」の警告音の中で出港する。政府と家計負債いずれもうるさい警告音を出している。同時に、新型コロナの被害補償問題と不動産市場の安定化、年金改革問題などの国政課題を解決するために大統領職引継ぎ委員会は209兆ウォンがさらに必要だと見通した。業務引継ぎ委員会関係者は「財政支出の構造調整と経済成長にともなう税収増加などを通して十分な財源を作る」と話したが、バラ色の期待にとどまりかねない。