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【グローバルアイ】防げたはずの知床の悲劇

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.05.03 11:05
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北海道の北東の端にある知床は国連教育科学文化機関(ユネスコ)が指定した世界自然遺産だ。知床という地名はアイヌ語で「陸地の終わる所」という意味とのことだが、本当にこの世の終わりでしか出会えないような神秘的な風景で有名だ。旅行で2回訪問したことがあるが、美しいと言われるカシュニの滝と野生のクマに会うことができるという遊覧船には乗ることができなかった。時間が合わなかったり、天候が良くなかったためだった。

先月23日に起きた知床遊覧船沈没事故の速報を最初に見た時、知床の荒々しい海が脳裏に浮かんだ。「船が沈みかかっている」という無線連絡後、遊覧船が消えたという内容だったが大きく心配していなかった。それほど経たないうちに救助のニュースが伝えられるだろうと思っていた。日本が安全問題においては、中でも海洋安全に対しては非常に徹底した国だと信じていたためだ。だがその後の展開は衝撃だった。乗船客と乗組員26人のうち14人が遺体で見つかり、10日以上過ぎても12人がまだ行方不明だ。船体も事故1週間が過ぎた先月30日にようやく見つけることができた。

 
調査が進むにつれ、今回の事故が人災だったという事実は明らかになりつつある。事故当日は朝から強風・波浪注意報が下されていたのに遊覧船は出港を敢行した。「状況が良くなければ帰港する」という条件付きだったという。船舶業者と遊覧船間の無線連絡をやりとりするアンテナも数カ月間破損した状態で、船内の衛星電話は故障していた。事故が起きた船が直接会社と連絡をできないため他の会社を経なければならなかった。毎日荒れ狂う波の中に観光客を連れていく船だったが安全管理はひどい状況だった。

新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)で観光客が減り、遊覧船会社が大きな赤字を抱えていたという話もある。ベテラン船長は解雇されて初歩船長が船を運転しなければならなかった。だからだろうか、事故船舶は昨年5月と今年、2度も座礁事故を起こしていた。事故船舶会社の社長が事故から5日が経過してやっと公式会見をしたのも驚いた。「申し訳ない」と行って土下座をしたが、「出港するという最終決定は船長がした」という言葉で責任を転嫁した。

知床は日本人も接近が容易ではない観光地だ。生涯苦労してきたからと息子から北海道旅行をプレゼントされた老夫婦、結婚プロポーズのために遊覧船に乗った20代カップルなど犠牲者の理由がどれも劇的なのはこのためではないだろうか。彼らを襲った今回の悲劇は、事故原因も対処過程も、これまで知っていた日本とはあまりにもかけ離れていたため一層とまどう。日本のある神話が崩れつつあるような気がしている。

イ・ヨンヒ/東京特派員

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