【社説】経済の荒波にも、新旧権力はことあるごとに争いばかり=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.05.02 10:00
三角波とは、異なる2つの波が出会って形成されるピラミッド状の波だ。このように形成された波は水柱が2~3倍高くなる。特に台風で形成された三角波は船を破損するほど威力的だ。今、韓国経済はこのような三角波に囲まれている。高金利・高物価・高為替レートが同時に世界中を襲ったためだ。
韓国経済はまるで遭難直前の船のようにあちこちできしみ音を立てている。米中貿易戦争と新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の影響に続きウクライナ戦争の衝撃まで重なり、金利と為替レートが急騰し、エネルギー・穀物・原材料価格が急騰している。高金利・高物価時代だった1970年代以来、40年ぶりのことだ。この影響で、世界中がインフレと景気低迷が同時に訪れるスタグフレーションのトンネルの中に吸い込まれている。
対外経済環境の急激な変化は、エネルギーと原材料を輸入し、完成品を売って輸出で暮らす開放経済体制の韓国にとって、非常事態を意味する。これまでの経済危機説がいずれも狼少年の叫びに終わったとすれば、今は実際の状況だ。その危機の決定的な兆候は昨年12月から可視化した。すでに深刻な財政赤字が進行中なのに、昨年12月と今年1月に2カ月連続で貿易赤字が発生した。金融危機に見舞われた2008年以来、14年ぶりのことだ。2月は緩和したが、3月と4月の2カ月間、貿易赤字が続いている。