【コラム】太平洋戦争当時に教育退行、日本はどこへ向かうのか…「韓日の歴史認識差に懸念」(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2022.05.01 10:20
歴史教科書に関しては第1次安倍政権前から変化の兆しがあった。映画『教育と愛国』には2004年に倒産した出版社の事例が出ている。出版社の日本書籍が作った中学校の歴史教科書は東京23区すべての区が採択したのに、慰安婦に対する記述のため採択する区が2区に急減し、結局出版社は倒産した。「朝鮮などアジア各地から若い女性たちが強制的に集められ日本兵の慰安婦として戦場に送られました」という内容で、学術研究成果を基に執筆した記述だったが、他の出版社が慰安婦に対する記述を削除する流れに逆行したためだ。
斉加監督はその背景として1997年に発足した「新しい歴史教科書を作る会」があると指摘した。既存の教科書は自虐史観に浸かっていると批判し新しい教科書を作ろうと集まった団体だ。「慰安婦」という記述を教科書から削除すべきと主張するなど日本軍の過ちを教えない方向で活動してきた。