【コラム】ロシアをどのように脱ナチス化するか(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.04.21 13:42
これまで何気なく通り過ぎてきたが、今回の戦争を機にロシアのことをよく見てみるとこの地の状況が尋常ではない。プーチンはウクライナ侵攻の名分にウクライナの「脱ナチス化」を掲げたが、脱ナチス化が必要なのはウクライナではなくロシアのほうではないか。現在ロシアで広がっているさまざまな状況がナチス治下のドイツ社会を連想させるためだ。
プーチンはウクライナ人を「ナチズムから解放」させるために戦争を起こしたと語る。ヒトラーはロシア人を「共産主義から解放」させるために戦争を起こしたと話した。プーチンはウクライナにロシア系住民が暮らすクリミアとドンバスを要求する。ヒトラーはチェコにドイツ人が暮らすズデーテンを渡せと言った。
ヒトラーがゲルマン民族が支配する第3帝国を夢見たとすると、プーチンはロシアが主導するユーラシア帝国を夢見る。ヒトラーにカール・シュミットの「政治神学」があったとすると、プーチンにはアレクサンドル・ドゥーギンの「地政学」がある。ヒトラーと教皇のコンコルダート(政教条約)はプーチンとキリル総主教のコンコルダートで繰り返されている。