ウクライナが南東部アゾフ海でロシアの大型揚陸艦「オルスク」を撃沈したとし、２４日、動画と写真を公開した。オルスクはアゾフ海に面したベルジャンスク港で深刻な被害を受けた。弾道ミサイルに撃たれてオルスクで花火とともに黒い煙が立ちのぼる場面も目撃された。

ベルジャンスク港はロシアが占領するために砲撃を浴びせているマリウポリから約８０キロ離れた補給基地だ。オルスクにはマリウポリに追加配備する兵力が乗っていたことが分かった。英国ＢＢＣによると、オルスクはタンク２０台、装甲車４５台、兵士４００人を輸送できると伝えられた。

今回の攻撃でオルスクだけでなく、港の弾薬庫、燃料ターミナル、近隣船舶にも火災が起きた。

今回のロシア海軍揚陸艦の沈没はウクライナ南部戦線の戦況に少なくない影響を及ぼすものとみられる。

一方、ウクライナのオレクシー・アレストビッチ大統領府顧問は２４日、ロシアがウクライナを侵攻して１カ月が過ぎたこの日、ブリーフィングで「最前方の戦況は事実上行き詰まっている」と話した。これに先立って、ウクライナ国防省報道官は記者会見で首都キーウ（キエフ）周辺地域でロシア軍の一部を３５～７０キロ以上追い出したと発表した。国防省報道官はクレムリン宮がロシア軍に普及させる軍事装備をベラルーシに追加で送ったとし、キーウを占領するという計画をあきらめなかったと説明した。