【時視各角】ガラパゴス外交から抜け出す=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.03.17 11:05
韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領に対する日本の期待感はかなり大きい。最悪に崩れた韓日関係に対する反作用だ。「期待が大きければ失望も大きい」と言いながら期待値を低めようとしても、会う日本人はみんな「それでも…」を連発する。だからなおさら心配だ。まだ立て直しの始まりにすぎない。今後5年間の韓日関係の目安になり得る「就任直後のポイント」は2つある。
#2013年2月25日、朴槿恵(パク・クネ)大統領就任式当日の午後3時の青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)。日本政府特使として訪韓した麻生副首相は突然、米国の南北戦争の話を始めた。「北部では相変わらず『市民戦争』と、南部では『北部の侵略』という。同じ国、同じ民族でも歴史認識は一致しないものだ」。場の雰囲気が変わっても麻生副首相は続けた。「だから異なる国の間ではなおさらそうだ。日韓関係も同じだ」。内戦と侵略を同一視した詭弁だった。朴大統領が4日後に行った三一節(独立運動記念日)演説は前例にないほどの強度だった。「加害者と被害者という歴史的な立場は千年の歴史が流れても変わらない」。このようにして両国は反目の歳月を送った。最初のボタンを掛け違えた結果だ。
5月10日の就任式の特使選定は日本がすることだ。最もよいのは岸田首相本人が出席することだ。しかし一部で言及されている「安倍特使」も悪くないようだ。安倍氏は右翼政治家というイメージが強い。しかし、これほど洗練された表現、状況判断をできる人物も日本の政界では多くない。差別主義者の麻生副総理とは違う。そして何よりも影響力が大きい安倍氏が韓国を訪問すれば、今後、岸田首相が韓国との外交に日本国内の保守勢力を引き込める空間が広がる。戦略的選択になる可能性がある。