韓国国内の新型コロナ感染による死亡者が近く１万人を超える。韓国政府は１０日以内に新規感染者数がピークに到達するという見方を示した。

金富謙（キム・ブギョム）首相は１１日、政府ソウル庁舎で中央災難安全対策本部会議を開き、「今後１０日以内にピークを迎えることになる」とし「規模は一日最大３７万人とみている」と明らかにした。

先月２５日に流行のピークを「３月中旬ごろ２５万人前後」と予測したが、２週後に１２万人ほど上方修正した。１１日０時基準で一日の新型コロナ新規感染者数は２８万３０００人。死亡者数は過去最多の２２９人で、累計９８７５人。過去１週間の一日平均死亡者が１８５人である点を考慮すると、１２日０時基準で国内の累計死亡者数が１万人を超える可能性が高い。累計感染者数は５８２万人で、韓国国民の９人に１人がコロナに感染したということだ。

感染者数が大幅に増えた中、政府は検査・診断体系をまた変更することにした。１４日から１カ月間、一時的に地域の病院・医院で受ける専門家用迅速抗原検査で陽性の場合、遺伝子増幅（ＰＣＲ）検査を追加でしなくても感染者とする。最近、ＰＣＲ検査量の急増で感染者通知手続きが遅れ、治療も遅れるなどの問題が発生しているからだ。中央災難安全対策本部のイ・ギイル第１統制官は「来週から専門家用の迅速抗原検査で陽性が出れば、直ちに隔離と在宅治療を始めることになる」とし「６０代以上の場合、すぐに飲み薬（パクスロビド）の処方も受けることができる」と述べた。

治療体系にも変化が生じる。来週からは症状が軽い感染者は隔離病棟でなく一般病棟で治療する。金首相は「現在、感染病専門病床を使用中のコロナ患者４人のうち３人は基礎疾患治療のためと把握された」とし「軽症の院内感染者は一般病床でも治療を受けられるよう制度を改善する予定」と伝えた。