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プーチン大統領の核カードに米国が飛ばした「地球最後の日の飛行機」 旧式装備を使用する訳

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.03.04 10:23
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核爆発によって発生する電磁気衝撃波に影響を受けない。非常状況で運行できるよう、デジタル装備でなく、旧式アナログ装備を備えている。窓はほとんどなく、高熱から内部を保護する防御膜がある。「地球最後の日の飛行機」(doomsday plane)だ。ボーイング747を軍用に改造し、核爆発が発生しても保護されるよう設計されたボーイングE-4Bだ。

ウクライナを侵攻しているロシアのプーチン大統領が「核兵器警戒態勢強化」を指示してから数時間後の先月28日(現地時間)。1機のボーイングE-4Bが米ネブラスカ州空軍基地を離陸して訓練飛行をしたことが確認されたと、英国のinewsが2日、軍用飛行追跡ウェブサイトのデータを引用して単独報道した。これによると、機体はシカゴに向かって4時間半ほど訓練飛行した。異例にも弾道ミサイルの軌跡を追跡できる偵察機も共に飛行した。

 
これに先立ち西側がロシア銀行を国際銀行間通信協会(SWEFT)決済網から排除する強力な経済制裁を発表すると、プーチン大統領は27日、自国の核兵器運用部隊に警戒態勢の強化を指示した。

◆核戦争でも「空中ペンタゴン」

米空軍(USAF)も飛行の事実を確認した。米空軍の報道官はinewsに「E-4Bは作戦任務と訓練任務をともに遂行する」とし「2月28日の飛行は日常的な出撃で、世界の別の地域で起こる行動への対応ではなかった」と述べた。訓練飛行の事実は認めながらもロシアの核の脅威への対応や対応レベルではない点を強調したのだ。

ボーイングE-4Bは核戦争勃発時に「空中ペンタゴン」の役割をする特殊軍用機だ。米国防長官と軍首脳部が搭乗し、戦時状況を指揮する。「地球最後の日の飛行機」と呼ばれるのもこうした理由からだ。米国は1970年代から核戦争勃発時に空中指揮所の役割をするこうした飛行機を運用している。

inews、米CNBCなどによると、ボーイングE-4Bは空中給油と超大型燃料タンクで7、8日間ほど飛行できる。60余りの衛星アンテナを備え、世界のどこにある軍艦・潜水艦・軍用機とも交信できる。機体は3階構造でブリーフィングルーム、会議室、18台の2段ベッド、6つの浴室を備えている。全長70.5メートル、高さ約19.3メートルで、1機あたり2億ドル(約240億円)という。

米国はこうした飛行機を現在計4機保有していると、海外メディアは伝えた。米空軍の関係者は「このうち1機は毎日24時間出撃準備状態」と伝えた。また「この飛行機には操縦席を含めてデジタルタッチスクリーンがない」とし「核戦争中にデジタル技術が破壊されるため」と説明した。

飛行機の詳細情報は機密事案で分からないと、海外メディアは伝えた。米国防長官は海外訪問時にこの飛行機を利用し、オースティン国防長官も昨年、この飛行機で韓国を訪問した。

◆「第3次世界大戦は核戦争」vs「無責任の極み」

ウクライナに無差別的攻撃を続けているロシアは連日、核関連発言で危機感を高めている。ロシアのラブロフ外相は2日、アルジャジーラなどのインタビューで「第3次世界大戦が勃発する場合、核兵器に関連して破壊力があるはず」と述べた。ラブロフ外相は「ウクライナのキエフが核兵器を取得する場合、ロシアは『真の危険』に直面する」と主張した。

これに対しブリンケン米国務長官は2日、ロシアに向けて「核兵器に関する挑発的な言葉は無責任の極み」と批判した。その一方でブリンケン長官は「我々はプーチン大統領の指示と発言を分析してきた。現在のところ我々のもの(警戒レベル)を変える理由はない」と述べ、慎重な対応姿勢を維持した。

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    2022.03.04 10:23
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    オースティン米国防長官が昨年3月の訪韓で乗ったE-4B。核戦争に対応した設計で「地球最後の日の飛行機」と呼ばれる。[中央フォト]
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