【時視各角】防犯カメラが戦争を中継する時代
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.03.02 11:25
1991年の湾岸戦争はテレビで生中継された初の戦争だ。CNNが西側メディアとしては唯一米軍のイラク・バグダッド侵攻を生放送し、放送報道の新たなページを開いた。CNNは世界的報道チャンネルとして急浮上したが、当時テレビカメラの中で夜空に砲弾が爆発する場面はビデオゲームの一場面のようだった。お茶の間にゆったり座って他人の悲劇を実感あふれるゲームのように消費する「戦争のエンターテインメント化」という批判が出た。米国人がこの戦争に特に道徳的な呵責を感じなかった理由にも挙げられる。
「アラブのCNN」と呼ばれるカタールの衛星放送アルジャジーラは2016年にイスラム国が掌握したイラク北部の都市モスルをイラク政府軍が奪還する戦闘を英国のチャンネル4などとともにフェイスブックで生中継した。ブルームバーグによると「報道機関が軍事作戦をフェイスブックライブで長時間中継した初の事例」だ。イラク政府軍は軍人が体にカメラを付けて撮影したリアルなボディカメラ映像を提供した。オンライン世論戦にたけていたイスラム国に対抗しリアルな戦闘そのものを見せるという趣旨だったが、残酷な悲劇を見世物にしたという批判も少なくなかった。