【コラム】中国の悪口ばかりを言うのではなく=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.02.21 10:11
2022北京冬季オリンピック(五輪)が20日に閉幕した。選手たちの汗、結実に歓呼しながらも、心の片隅はすっきりしなかった五輪だ。言論統制や不公正判定論争、中華主義愛国心にまみれた観客、薬物検出後も出場した15歳のフィギュア少女とその背後の大人たちの姿などで全体主義や権威主義強大国の暗い面が際立った。1936年ベルリン五輪、1980年モスクワ五輪、1984年ロサンゼルス五輪、1988年ソウル五輪、2008年北京五輪など、歴代五輪は開催国の体制の性格、国際社会力の流れまで見せた歴史の象徴だ。今はITの発達で数億人がリアルタイムで現場を見ながら評価もする。
現場の雰囲気に加えて駐韓中国大使館の常軌を逸した行動で韓国内の反中感情は高まった。中国のTHAAD(高高度ミサイル防衛体系)報復と文化工程、文在寅(ムン・ジェイン)政府の低姿勢の対中外交で蓄積された感情だ。全体より個人の生活や自由、公正に鋭敏な青年世代からは嫌中まで感じられる。
最近、駐韓オーストラリア外交官と会った席で「経済報復を受けながらも中国に数年間対抗しているオーストラリアの立場を、韓国の国民は理解することができる」と話したところ、改まった表情でこう答えた。「反中がオーストラリアの目標ではない。オーストラリアの国益を最優先にするところでやむを得ず取っているアプローチ法にすぎない」。