【コラム】歴史は政権安保用なのか=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.02.04 15:03
文在寅(ムン・ジェイン)政権を通じて韓日関係はどん底にはまったままだった。文政権は朴槿恵(パク・クネ)政府の韓日慰安婦合意を事実上白紙化したことに続き、大法院(最高裁に相当)の強制徴用被害者賠償判決を支持した。両国関係は破綻した。任期満了まで3カ月ほどとなった今、日帝強占期の朝鮮人強制労役の現場である佐渡金山の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界文化遺産登録問題は外交戦に飛び火した。韓日政府はそれぞれタスクフォース(TF)チーム(作業部会)を構成して登録の実現とその反対に向けて突き進んでいる。
佐渡金山問題は日本政府が偏狭に処理した可能性が高い。日帝強占期に朝鮮人が佐渡金山で強制労役に動員された歴史的事実があるにもかかわらず、日本政府は江戸時代(1603~1868年)に期間を限定して世界遺産の登録を申請し、朝鮮人強制労役が含まれた明治時代(1868~1912年)以降は除外した。日本政府は2015年端島(別名軍艦島)炭鉱の世界文化遺産登録の前提条件として強制労役に関連した歴史的事実を知らせると約束しながら今まで履行しないでいる。
佐渡金山問題は韓日関係の現状を私たちに教えてくれる。韓日関係が円満で交流・協力が円滑だったなら、両国は疎通チャネルを稼動して大事になる前に問題を落ち着かせていたはずだ。しかし、両国政府は葛藤を解決する疎通窓口や政治意志がない状態だ。国民感情をあおり、国際舞台で一戦交えようという勢いだ。