韓国でオミクロン株拡大…地域の医院で「ワンストップ」診療
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2022.01.29 13:51
旧正月連休以降からは指定された地域内の病院・医院で新型コロナ検査と処方、感染時の在宅治療まで「ワンストップ診療」が可能になる。保健当局は来月3日から全国の呼吸器専門クリニック431カ所で新型コロナワンストップ診療を先に施行した後、参加を希望する病院・医院を中心に診療機関を拡大していく方針だ。最近、オミクロン株感染が広がり、在宅治療患者が増える中、医療体系の過負荷を防ぐためにコロナ対応医療体系を変えた。ただ、当局は病院内の感染を減らすため、地域の病院・医院で発熱・呼吸器患者を診療する場合は必ず事前予約を受けるよう強く勧告した。一般患者と動線が交わらないよう区域を分離する方針も必要という立場だ。
中央災難安全対策本部は28日、こうした内容の「地域病院・医院検査・治療体系転換履行計画」を発表した。最も大きな変化は、呼吸器専門クリニックをはじめとする地域病院・医院が新型コロナ診療体系に合流する点だ。今後、高危険群でない場合、発熱やせきなどの呼吸器症状が発生すれば、当局が指定した地域病院・医院でコロナ診断・検査を受けることができる。該当病院・医院ではまず呼吸器の症状と基礎疾患など基本診察をした後、専門家用迅速抗原検査を実施する。ここで結果が陽性なら、すぐに遺伝子増幅(PCR)検査が行われる。この際、検査費は無料だが、診察料5000ウォン(約477円)は患者の負担となる。感染が確認された場合、その病院で「パクスロビド」など飲み薬を処方され、在宅治療へと進む。
当局はこうしたワンストップ診療を2月3日から全国の呼吸器専門クリニック431カ所でまず施行する方針だ。呼吸器専門クリニックの場合、すでに一般患者との動線が分離されているため、別途の追加措置は必要ないとの判断からだ。政府はそれ以外の地域病院・医院を対象に27日から参加希望申請を受けていると明らかにした。来月3日以降は1000カ所ほどが順に追加で指定されるという説明だ。ただ、地域病院・医院の場合、コロナ症状の患者と一般患者が共に利用して感染が拡大するおそれがり、積極的な動線分離が必要という立場だ。政府が在宅診療を中心に対応方向を転換したのはオミクロン株大流行のためだ。一日の新規感染者が28日0時基準で1万6096人と、3日連続で過去最多になった。25日の8570人から4日間で倍近くに増えた。29日から始まる旧正月連休を考慮すると、感染者数はさらに増えると予想される。