【社説】準備もなく恐怖だけを与える韓国防疫
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.01.25 09:11
韓国政府があすから新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の防疫対応を転換すると発表した。隔離期間が10日から7日に短縮されるなど変化はあるが、核心の新しい診断検査体系はオミクロン株が深刻な光州広域市など4つの地域だけに適用する。3日連続で感染者が7000人を超えたことを受けて、韓国政府の従来の予告通りなら大々的な変化が直ちにあるところだが、変わるふりをしただけだった。ところでこの程度の変化だけでも大きな混乱が予想される。政府が新たな戦略について国民や医療機関に内容さえきちんと知らせていないせいだ。
昨日、疾病管理庁の鄭銀敬(チョン・ウンギョン)長官の発表現場では記者団から多くの質問が飛んだ。自己検査キット製品の種類から新しい検査をいつ全国に拡大するのかなど質問が質問につながった。担当記者でさえこの程度なのに、一般国民の苦衷ははるかに大きいことが予想される。
韓国はオミクロン株の電波スピードは遅いほうに属する。相対的に備える時間に余裕があったということだ。政府がオミクロン株拡散対応戦略を発表したのは今月14日だ。「感染者一日7000人からは通常の感染統制の代わりに重症予防と自律・責任中心の対応戦略に転換し、直ちに推進する」と明らかにした。それから10日後、いざその状況に陥ると、細部項目のうち十分に準備されたものがあまりない。市民に説明すらできないでいる。無料でPCR検査を受ける人もいれば、医療機関に行って診療費を出さなければならない人もいる。あすから地域別に無料・有料の違いが生まれる。検査キットの価格が高騰して品薄状態にならないか心配だ。あと1週間も残っていないソル(旧正月)連休の時に症状が現れればどこへ行かなければならないのか不安なことこの上ない。