【コラム】巨大談論がない選挙=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.01.19 10:24
1989年フランシス・フクヤマという若い政治学者が『歴史の終末?』というタイトルの論文を発表する。彼は自由民主主義が共産主義に勝って「人類最後の政府形態」になるかもしれないと主張した。東欧の没落はみんなが気付いていたが、ソ連も東ドイツもまだ消える前だった。このような瞬発力はフクヤマが真剣な思想家として認められるのに足かせとなる。
しかも、論文の題名や診断があまりにもセンセーションを呼び、誤解も多く招いた。フクヤマは3年後、単行本『歴史の終わり』を発売したが、この本の内容をちゃんと読まなかった人々から外れた批判を多く浴びた。ほとんどの批評家はフクヤマの論文(クエスチョンマークがある)と本(クエスチョンマークがない)がそれぞれ異なることを語っているという事実すらよく分からない。