【コラム】「権力分けるほど権威高まる、帝王的大統領制と決別する時」=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.01.19 09:55
とても古くなった常識、そのため挑戦できない真理のように見なされてきた観念の枠組みを破ろうとする学者がいる。政治哲学者の黄台淵(ファン・テヨン)東国(トングク)大学教授がその主人公だ。自由と平等の理念に基づいた民主共和政体制、これを支える自由市場経済と福祉制度、これを実現するための官僚制などは西洋固有のものではなく東洋の孔子哲学から始まったものと黄教授は主張する。われわれが採択した憲法、体制、市場などはすべて孔子の思想が西遷し現在の形態に作られた後に還流ないし逆輸入されたもので、そのため近代化過程に大きな抵抗がなかったということだ。
彼が見るのにはボルテールやヒュームなど近代を内包した西洋の啓蒙主義者の90%以上は孔子崇拝者であり、英国民主主義の基礎を作ったウィリアム・テンプル、共和国家米国を作ったジェファーソン、フランクリンらは「孔子の大ファン」だった。ジェファーソンらによって米国憲法に宗教の寛容条項など孔子哲学の影響が混入され、連邦最高裁庁舎に旧約英雄モーセとともに孔子の立像が彫られているのもそうした理由で説明できるということだ。