【社説】コロナ死亡者の「先に火葬、後に葬儀」は非人道的=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.01.14 15:50
韓国政府が新型コロナ発生初期から感染拡大を防ぐために施行してきた「先に火葬、後に葬儀」原則が遺族を苦しめる非人道的措置だという指摘が出ている。家族を看取るどころか最期の対面もできず罪悪感とトラウマに苦しみ、心の傷を抱え込むことになるからだ。国内でこの2年間、新型コロナで死亡した6166人の遺族が別れの言葉も言えずに身内を亡くしたと推定される。遺体から新型コロナが伝播するという主張は科学的な根拠がないうえ、政府がベンチマーキングしたというシンガポールまでも該当指針をかなり以前に撤回し、火葬と埋葬を共に認めている。他国はほとんどが最期の対面を許容している。防疫当局は、コロナ死別過程の画一的な手続きによる悲痛を減らし、「尊厳ある死」の機会を提供するというレベルで、柔軟に指針を改善・補完して新しいガイドラインを用意する必要がある。
2年前に定められて一度だけ改正された「新型コロナ死亡者葬儀管理」指針は、過去のMERS事態当時に無条件に火葬して世論の非難を受けた問題点を補完したという。最初のページには「死亡者の尊厳と礼遇を維持し、遺族の意を尊重する迅速で体系的な葬儀支援」と明示している。しかし実情は指針と違って残酷だった。