【時視各角】やさしい、あまりにもやさしい韓国さん
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.01.14 12:07
洗うだけで自然に染められる効果があるというシャンプーが争いの種となっている。色々な理由で染色を敬遠する消費者によって「品切れ」にまで至った製品だ。食品医薬品安全処はこの製品に入っている「THB」という成分がアレルギーを誘発し得るとして使用禁止を予告した。開発業者は「極少量の使用は問題にならない」として反発した。問題の成分は欧州連合(EU)では規制リストに上がったが、日本・米国では違うという。食薬処の介入が「国民の健康を心配する国の当然の義務」なのか、「革新を遮る差し出がましい干渉」なのかは今後を見守ることだ。記事のコメントで見た消費者の反応も分かれる。確かなのは国の関心対象には私の頭皮まで含まれるという事実だ。
乳母国家(Nanny State)。福祉国家が大きくなることにつくニックネームだ。福祉を口実に国が国民の私生活や市場に過度に介入する現象をいう。コロナ禍は大韓民国を一層「やさしい」国に作っている。必要のないというの人々の財布にあえて災難支援金を入れてあげた。曖昧な人までPCR検査を受けさせ、症状があってもなくても入院・入所させたりもした。このようなやさしさに感動していた人々がそろそろ首を横に振り始める。惜しみなく与えてきた国も力不足のそぶりがはっきりと感じられる。国の借金が増え、医療負担が限界に至った。さらに根本的な質問は別にある。いつまで、どこまで全体のために個人の権利が犠牲になるのか。