【コラム】防疫パスをパスせよ=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.01.13 14:13
新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)は過去2年間、多くのものを奪った。いつも笑顔だった友人が突然倒れ、二度と起き上がらなくなった。老衰した親戚は挨拶もなく旅立った。葬儀もなく一握りの灰になった。墓を作ることができないから花束も供えることができない。憂鬱なニュースは統計庁も伝えてくる。昨年の社会的孤立度が34.1%で過去最高だった。国民の3人に1人が精神的、身体的、経済的に問題がある時に助けを求める場所がないという。
それでも、意味のある知らせは裁判所から来た。昨年末、ソウル中央地方裁判所民事31部〔金芝淑(キム・ジスク)部長判事〕がある判決を宣告した。2020年11月、韓国教育部(市・道教育監)が施行した小・中学校1次任用試験で新型コロナ陽性判定者という理由のため受験を制限された受験生が44人いた。国家がこれらの受験生に1000万ウォン(約96万円)ずつ損害賠償金を支給するように命じた。4日にはソウル行政裁判所行政8部〔李鍾煥(イ・ジョンファン)部長判事〕の執行停止決定文が出た。学習塾・自習室・スタディカフェの3種類の教育施設にも防疫パス(ワクチン接種証明・陰性確認制)を適用するという政府措置の効力を停止させた。判決の被告は国家の代理となる法務部長官、決定の被告は保健福祉部長官だった。