【コラム】我々は李在明・尹錫悦をよく知らない=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2022.01.04 14:42
両候補の国政哲学が何かもよく分からない。李在明は包容国家、尹錫悦は公正経済を掲げたが、ぴんとこない。重要な問題の二極化、少子高齢化、年金改革、労働改革、規制撤廃などについては沈黙する。労働組合に会えば労働者寄り、財界人に会えば企業寄りの話をする。納税者には「税金減免」、脆弱階層には「財政支援を増やす」と言う。ビジョンはなく浅はかな計算で票を得ようとする。
李在明は文在寅政府と距離を置きながら「だめならやめればいい」という態度で何度も政策を変える。2年前に「公示価格の現実化」を主張した李在明が今回は「全面見直し」を提案した。1年前に「原発は時限爆弾」と言ったが、最近は「脱原発でなく減原発」を話す。いったいどこまでが本心で、どこからが出任せの言葉遊びなのか区別がつかない。
尹錫悦は国政の大きな絵がない。「つまらない」「狂っている」など乱暴な言葉や「政権交代をする」というスローガンばかりが乱舞する。選挙キャンプは人が多いが、争うばかりで何をしているのかよく分からない。尹錫悦の失言リレーを見ると、失敗というよりは素養不足とみられる。討論を避けるのも疑心を増幅させる。自信がなければ避ける。それが積もれば不通になる。こうしたもどかしい状況を朴槿恵・文在寅政権の10年間に嫌というほど見てきた。