【社説】基礎設計ミスがもたらした韓国型発射体ヌリ号の打ち上げ失敗
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.12.31 11:03
10月21日、韓国ヌリ号の打ち上げ1回目の失敗原因が初歩的な設計ミスとこれを発見できなかった検証システムのためだったことが明らかになった。科学技術情報通信部と韓国航空宇宙研究院(航宇研)が今月29日、「ヌリ号打ち上げ調査委員会」を通じて明らかにしたものによると、ヌリ号の打ち上げ失敗は第3段酸化剤タンク内部の固定装置が解けてヘリウムタンクが取れ落ちて、内部の構造物と衝突して、亀裂が生じたことが原因であることが分かった。ヘリウムタンクは酸化剤が燃焼するとき、タンク内部の圧力を維持する役割を果たす。だが、第3段タンクの亀裂によってヘリウムと酸化剤が漏洩してエンジンに入る酸化剤の量が減り、このせいでに第3段エンジンが予定よりはやく止まってヌリ号が目標の速度と軌道に達することができなかった。
飛行過程を見せるテレメトリデータを分析してみると、打ち上げ後36秒から特異な振動が計測され、67秒で酸化剤タンクの気体圧力が落ち始めた。第1段エンジン燃焼時間が124秒だったので、第1段打ち上げ過程からすでに問題が発生していたということになる。当時の過程を復碁してみると、ヌリ号が第1・2段燃焼段階で爆発しなかったことがむしろ不思議なくらいだ。