世界で認められる韓国の詩…「スペクトル多様な宇宙、質的に高い」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.12.26 12:02
詩人金恵順(キム・ヘスン、66)は世界の人間のすべての穴が実はひとつにつながっていると考える。私たちのお尻は下水口とマンホールに、鼻と口はウイルスがあふれた冷たい空気に直接触れているのではないかということだ。肌の色や血の純度を問い詰めいくら人種と民族を分けてみても結局私たちの肛門の下のパイプはひとつにつながっているという考えだ。季刊文芸誌「アクスト」最新号に発表した散文「しゃっくり専門家たち」の内容の一部だ。
本質を突いた原理主義的な視線、よどみない想像力が文学の西欧中心主義を揺るがすものだろうか。金恵順に対する国際的関心がこの数年間でどんどん大きくなる様相だ。2019年にカナダの権威あるグリフィン詩賞を受章したのに続き最近ではスウェーデンのチカダ賞の受賞者に選ばれた。それだけではない。グリフィン賞受賞作である詩集『死の自叙伝』は韓国の詩集では初めてデンマークで翻訳・出版された。金恵順は「スウェーデン語でも近く出版されるが、来年初めにデンマークとスウェーデンの出版社が合同で私の詩集に対するセミナーを開催する」と明らかにした。21日にソウルのスウェーデン大使官邸で開かれたチカダ賞授賞式でだ。これほどになれば尋ねなければならない。なぜ金恵順なのか。彼女の詩をめぐり何が起きているのか。
まず他者の評価。ダニエル・ボルベン駐韓スウェーデン大使は詩人にチカダ賞を渡しながらこうした話をした。