【社説】「五輪ボイコット検討しない」という文大統領の軽率な発言
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.12.14 10:20
オーストラリアを国賓訪問中の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が来年の北京冬季オリンピック(五輪)に対する外交的ボイコットを検討しないでいると明らかにしたことは軽率だ。文大統領は昨日、スコット・モリソン豪首相との首脳会談後の共同記者会見で「米国をはじめとするどこの国からも(ボイコットに)参加するよう勧誘を受けたことがない」と述べた。これに先立ち、青瓦台(チョンワデ、大統領府)高位関係者はボイコット参加について「まだ決定されたものはない」と話していたが、文大統領がボイコット不参加の立場を明確にしたのだ。
文大統領の立場は中国人権問題を理由にボイコットを決めた米国の方針と異なる。英国・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドなどがこの名分に同意して選手団だけを派遣して外交使節を送らないボイコットに参加した。文大統領は米国側の要請がなかったとしても、ジョー・バイデン米大統領は最近「民主主義サミット」で「民主主義は状態(state)ではなく行動(act)」としながら一緒にアクションを起こそうと述べた。開幕前日、米下院が「ウイグル族強制労働防止法案」を通過させたところからも分かるように、中国圧迫に参加してほしいというメッセージとも同然だった。