韓国の中堅企業が「特許の怪物」と呼ばれる米国特許管理企業が起こした特許訴訟で勝利した。

光半導体専門企業のソウル半導体は米国ドキュメント・セキュリティ・システムズ（ＤＳＳ）との特許訴訟で勝訴し、４年にわたる訴訟に終止符を打ったと７日、明らかにした。ＤＳＳはソウル半導体が発光ダイオード（ＬＥＤ）ＰＫＧ（パッケージ）関連の特許４件を侵害し、使用料を支払うよう求める内容の訴訟を２０１７年と２０１９年、それぞれ米国テキサス裁判所とカリフォルニア裁判所に起こした。

米国特許審判員はこの日、ＤＳＳが２０１９年に起こした３件の特許請求件に対してすべて無効だと判決した。これに先立ち、先月１７日には特許１件の特許請求件についても無効だと判決を下していた。

ＤＳＳは特許訴訟で、２０１６年韓国の知識財産権（ＩＰ）投資会社であるインテレクチュアル・ディスカバリー（Ｉｎｔｅｌｌｅｃｔｕａｌ　Ｄｉｓｃｏｖｅｒｙ、ＩＤ）から購入したＬＥＤ関連の特許を利用した。ＤＳＳがＩＤから購入した特許をソウル半導体が侵害したというのだ。ソウル半導体関係者は「１０００億ウォン（現レートで９６億円）を超える血税が支援されて韓国企業を守る目的で設立されたＩＤが、なぜ米国の『特許の怪物』であるＤＳＳに特許を売ったのか理解することができない」とし「ＩＤが政府支援金などを適切に使っていたかどうか知るために監督機関である韓国産業技術振興院に情報公開請求を行ったが拒否された」と話した。

ソウル半導体はＬＥＤ製造関連の特許１万４０００件余りを保有している。会社側は「ロイヤルティーを取得する目的で提起された特許攻撃に対しては、交渉の余地なく厳正な法的対応で一貫している」と明らかにした。