「2400病床確保?…集中治療室入れず死亡するコロナ患者いる」=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.12.07 11:08
今月初め、韓国首都圏のある総合病院緊急室。新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)患者Aさん(70代)が緊急移送された。家で病床待機中に心停止したという。医療スタッフが3回にわたり心臓マッサージなどを施したが、一日も経たずに結局息を引き取った。Aさんは血液透析患者だった。新型コロナ高リスク群だ。しかし、病床不足で透析・新型コロナ治療を適時に受けられなかったのだ。腎臓障害者の場合、透析の時期を逃すと体内に尿毒が蓄積する。各種老廃物が血液中に溜まり、呼吸困難などを引き起こすおそれがある。Aさんは移送後、透析治療などを受けたものの、手遅れだった。
◆崩壊直前の医療対応システム
国内の医療対応体系は崩壊直前だ。段階的日常回復(ウィズコロナ)施行以降、感染者が急増し、重症患者も増えている。重症患者の増加率は政府の予測値を超えた。集中治療室が急速に埋まった。底をつく直前の状況だ。病床が不足しているため、Aさんのように既に状態が悪化するだけ悪化した患者が集中治療室に転院して来るケースが相次いでいるという。第一線の現場ではこんな事情にもかかわらず、政府が「病床〇〇床確保」ばかり強調しているという批判が出ている。