権力型不正に隠れた全斗煥大統領の成果…経済成長・物価安定を実現
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.11.23 13:44
政治・社会的には拭えない過ちを犯した故全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領だが、経済成果に対する評価は比較的高い。「経済成長」と「物価安定」を同時に実現させたという点でだ。
全斗煥政権は厳しい経済環境の中でスタートした。全氏が実権を掌握した1980年の国内総生産(GDP)成長率はマイナス1.6%、消費者物価の上昇率は28.7%だった。成長と物価という経済の2本の軸が揺らいでいた。経常収支は赤字から抜け出せず、失業率は5.2%にのぼった。国家信用度が低いため、銀行で信用状を開設することも、海外からの借款も難しかった。さらに朴正熙(パク・ジョンヒ)政権当時の重化学工業への集中投資で経済の歪みもあった。
こうした状況の中、第5共和国の経済政策は2つに焦点を合わせることになった。一つは慢性的な物価不安定の解消、もう一つは重化学工業の全面的な構造改革だった。