【コラム】コロシアムの中の韓国大統領候補
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.10.20 11:08
「悪い奴、変な奴、醜い奴」。先週、安哲秀(アン・チョルス)国民の党代表がラジオ番組で語った言葉が話題になっている。「あちこちで会う国民がみんな『失望している』と話す。それで最近、世間で流行している言葉が『奴奴奴』だ。映画の題名と似ているが、少し違う点は奴奴奴が『悪い奴、変な奴、醜い奴』ということだ。それで『大統領候補はこのような人たちしかいない。選ぶ人がいない』と言っている」。映画『良い奴、悪い奴、変な奴(グッド・バッド・ウィアード)』に有力大統領候補を例えて第3地帯の自身を浮き彫りにしようという意図だ。安代表は候補の非好感度が異例に高い「非好感大統領選挙」を直撃した。
「悪い奴、変な奴、醜い奴」ほどではないが、少なくとも「強い奴vs強い奴vs強い奴」の構図は合っているようだ。修羅場、監獄、暴力団、精神、悪い行儀、王、泥棒、忠犬、アングリーバード…。このような表現が大統領選挙を支配するのは「マッチョ的」候補の強力なキャラクター、荒い言葉遣い、男らしい人生と関係があるのだろう。
18日、京畿道(キョンギド)の国政監査に参戦した与党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)大統領候補陣営は「完勝」の評価に奮い立ったという。大壮洞(テジャンドン)問題のために追い込まれながらも「金を受けた者=犯人、贓物を分け合う者=泥棒」と叫ぶ彼の姿は強力な勝負師の姿そのものだ。「阿修羅の仮面を剥ぎ取る」と意気込む野党の態度も、見方によっては「強い李在明」に対する反作用に近い。