原油価格の呪い? 世界経済「スローフレーション」に陥るか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.10.20 08:30
国際原油価格が7年ぶりの高値となった。投資家の間では年末にも国際原油価格が1バレル=100ドルまで上がるとの見通しが出ているとウォール・ストリート・ジャーナルが最近報道した。天然ガスと石炭などエネルギー需要の急増が原油価格上昇をあおる状況だ。エネルギー価格の急騰が世界経済を「スローフレーション」(遅い成長+物価上昇)に陥れるのではないかとの懸念も出ている。
18日のニューヨーク商品取引所でウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)価格は前日より0.16ドル上がった1バレル=82.44ドルで取引を終えた。2014年10月21日の82.81ドル以来の高値水準だ。昨年末と比較すると約70%上がった。韓国石油公社によると、この日中東産ドバイ原油価格は前日より0.9ドル上がった83.89ドルを記録した。これに対しブレント原油は前日より0.53ドル下落した1バレル=84.33ドルとなった。
最近欧州では天然ガス需要が急増している。異常気象で欧州の風力発電量が減ったのが原因だ。欧州各国では天然ガスを使う火力発電所の稼動率を高めている。しかし欧州の天然ガス需要の半分ほどを供給するロシアは追加供給を増やさずにいる。英フィナンシャル・タイムズは欧州のガス価格が最大で18%上がったと報道した。