【コラム】「今回は大丈夫」と油断すればパーフェクトストームは防げない=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.10.12 14:16
最近、経済部処のトップが一斉に負債危機の可能性を警告した。洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相は危機の信号である「灰色のサイ」の登場に言及し、高承範(コ・スンボム)金融委員長は家計貸出総量規制を強化している。また鄭恩甫(チョン・ウンボ)金融監督院長も米国の利上げとインフレーション、中国景気減速が同時に訪れるパーフェクトストームを懸念してリスク点検タスクフォース(TF)を稼働している。過去の経験をみると、経済専門家が危機を先に予想し、政府は国民の不安心理を安定させるために危機を否認するのが一般的だった。
しかし今回は政府が先に負債危機を警告しているという点で事態の深刻性は大きいといえる。実際、中国最大企業の恒大集団が過度な負債で危機を迎え、世界金融市場の混乱が懸念されている。グローバル金融危機の警告灯はついているのだろうか。それなら韓国経済はどう対応すべきなのか。
経済危機を研究したハーバード大学のカーメン・ラインハート教授とケネス・ロゴフ教授は著書『今回だけは違う』(原題=This time is different)で、多くの経済危機は負債危機のためだと主張している。十分に危機に対応しているので「今回は大丈夫」と油断してはいけないと警告している。