【コラム】韓国先端技術40年の結晶「ヌリ号」、国民をあげて励ますとき(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.10.11 15:07
青年たちと技術革新の原理に関して話をする機会がたびたびある。そのような時になればイーロン・マスクが設立したスペースXの動画を時々見せる。打ち上げた推進体を最初に地上に再着陸させる2015年12月の映像だ。動画の後半部分には中継画面を息を殺して見守る数百人のスペースXの若手職員が推進体が着陸する瞬間、互いに抱き合って歓声をあげる様子が登場する。該当の映像を見た青年たちの反応は概ね似たようなものだ。技術的な成就を不思議に思いながらも、一方で羨ましいといった表情をする。
私たちにもそのような場面が誕生する機会がやってきた。予定通りなら今月21日午後、韓国技術者が一から十まですべて自分たちで製作したヌリ号が全羅南道高興(チョルラナムド・コフン)羅老(ナロ)宇宙センターから打ち上げられる。重さ1.5トンの衛星を地球の低軌道に打ち上げることができるロケットが16分間飛行するだろう。打ち上げ後40~50分が過ぎれば成否が判明するが、成功ならば液体ロケット技術で1トン以上の実用級衛星を軌道にのせることができる7番目の国となる。
独自発射体技術を持つということはどのような意味があるのだろうか。何よりもこの宇宙産業時代、私たちが打ち上げることになる多くの衛星を他国に委託する必要なく自ら宇宙に飛ばすことができるようになる。それだけでなく、国内で今まさに芽生えつつある民間宇宙産業を技術的に後押しする国家的インフラも備えることになる。スペースXの核心技術も、実はそのほとんどが米航空宇宙局(NASA)が蓄積した技術の伝授を受けたものだ。