【コラム】意表を突いた極超音速兵器、油断すれば防空網に穴=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.10.07 15:21
南北会談で韓国側が非核化を要求すれば北朝鮮側代表が決まって話す言葉があるという。「核兵器とミサイルは共に米国を狙うものだが、何を心配しているのか」と。韓国国内の進歩性向の多く人たちはこうした主張に同調するようだ。北朝鮮の核開発は米国の侵略の可能性に対応するための自衛用ということだ。彼らが主張する論理的な根拠は北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発だ。金正恩(キム・ジョンウン)政権が米国でなく韓国側を目標にしていれば、なぜ天文学的な資金を注ぎ込んでICBMを発射する必要があるのかと、彼らは問い返す。射程距離1000キロ以下の短距離弾道ミサイル(SRBM)程度で十分という主張だ。
しかし最近はこうした主張が聞こえなくなった。北朝鮮がICBMのほか、先端中・短距離ミサイルの開発に熱を上げているからだ。実際、北朝鮮は今年に入って中・短距離中心に7回も新型ミサイル発射試験を実施した。特に9月に入ってからは4回も集中的に敢行したうえ、極超音速ミサイル試験にも成功したと、北朝鮮側は主張している。こうした状況の中、米国など国際社会は大きな関心を向けている。何よりも極超音速ミサイルの開発に成功する場合、安保地形を揺るがすゲームチェンジャーになり得ると考えているからだ。今年に入って新たな様相を帯びている北朝鮮の先端武器開発の実態と共に、それが韓半島(朝鮮半島)安全保障でどのような意味を持つのかを考えてみよう。