【社説】前例のないインフレの恐怖、徹底的に備えなくては=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.10.07 09:52
いままで経験したことのなかった「エネルギーインフレ」の恐怖が世界を襲っている。その震源は急騰するエネルギー価格だ。5日のブルームバーグによると、11月引き渡し分のウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)価格は前日比2.3%急騰した77.62ドルを記録した。これは2014年11月から7年ぶりの高値水準だ。北海産ブレント原油もやはり81.26ドルに上昇し100ドルを視野に入れている。これまで国際エネルギー市場で原油価格が上がれば値段が安いシェールオイルの生産が増え価格安定に寄与してきた。だがあまりにも上昇が急激で、シェールオイルの価格安定効果もすぐには現れていない。
根本的には産業構造の地殻変動の余波が大きい。親環境産業に重点を置いたESG(環境、社会、ガバナンス)政策が拡散しエネルギー価格急騰に油を注いだ。風力依存度が高まった欧州で最近風があまり吹かず、石炭と天然ガスの需要が急増しているためだ。この余波で欧州の天然ガス取引指標であるオランダTTFの11月先物は前日比19%急騰し、MW h当たり118ユーロで取引され過去最高を記録した。年初比では400%の急騰だ。新型コロナウイルスの衝撃から徐々に抜け出しエネルギー需要が回復したことも天然ガス価格急騰をあおった。