【時論】中国映画輸入論争に透ける「愚かで悲しい戦争」=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.09.30 14:49
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は昨年の韓国戦争(朝鮮戦争)70周年記念演説でこの戦争を「世界史で最も悲しい戦争」と定義した。筆者の目には「悲しいよりも愚かな戦争」に映る。愚かで悲しい戦争に光栄なものがあるだろうか。韓国戦争の全体的な輪郭が明らかになり始めたのは冷戦が解体されながらだ。それ以前はそれぞれ理念的な偏向のせいで名声のある知識人も明白な事実さえフェイクニュース水準で扱ったこともある。たとえ否定的な理由のためだったとしても、韓国戦争は韓国が歴史上の世界政治舞台の中心議題に登場した初めての事件だった。
この戦争の起源に迫ろうとするなら西洋の近代初めまで遡らなければならない。筆者は2019年『世界と韓国戦争』で、寓話を拝借して「自由」と「平等」の葛藤と移民の歴史が韓半島(朝鮮半島)北緯38度線で対立することになった歴史として説明した。さらに現実的な説明は第2次世界大戦以降に登場した超強大国の地政学的膨張の結果というものだ。ソ連の前身であるロシアは日が昇る東側に向かって1世紀以上も膨張を追求してきたが、米国は日が沈む西側に向かって勢力を拡大してきた。2つの巨人は韓半島で会う。2つの超強大国の立場から、韓半島自体はそれほど重要ではなかった。ただ、これを相手が獲得することになればその否定的な影響を懸念しなければならない。