【社説】コロナ感染者急増、国民のせいにせずに政府が信頼与えるべき=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.09.27 15:28
韓国の新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の一日感染者数が一昨日3000人を超えた。あと1カ月我慢すれば日常を取り戻すという期待にも暗雲が垂れ込めた。鄭銀敬(チョン・ウンギョン)疾病管理庁長はこの日、緊急ブリーフィングで感染者数急増の理由に「秋夕(チュソク、中秋)連休期間中の移動量増加」と「人々の接触拡大」を挙げた。広範囲に移動した国民が原因だというふうに聞こえる。拡大防止対策では「少なくとも2週間は私的な集まりはキャンセルするか先延ばしにしてほしい」と注文した。専門家の間からは「政府が自分がするべき防疫の責任は尽くさないくせに国民に防疫の責任を転嫁している」(キム・ユン/ソウル大学医療管理学科教授)という批判が出ている。
苦しみが長くなった原因は政府にあるという事実を国民は皆知っている。接種完了率70%が基準という「ウィズコロナ」が遅れた理由は事態初期にK防疫成果を自慢する一方でワクチン確保を怠った政府のせいだ。まだ接種完了率は40%台だ。
集合許容人員は2、4、6、8人を行ったり来たりして国民を混乱させた。論理も、根拠も弱い政府の奇異な防疫基準に振り回される日々が長くなって忍耐にも限界が表れている。大田(テジョン)では政府の防疫指針を無視して深夜営業を強行するカラオケや遊興飲食店が増えている。ソウル梨泰院(イテウォン)駅に設置されたNetflix(ネットフリックス)ドラマ『イカゲーム』広報セット場に多くの人が集まって運営を早期終了する事態も起こった。「私的な集まりをキャンセルせよ」という政府の要請が面目を失う。