国際サッカー連盟（ＦＩＦＡ）が２１１の加盟国、クラブ、選手協会などを対象にオンライン会議を開く。ＦＩＦＡが推進するワールドカップ（Ｗ杯）隔年開催の正当性を説得するためだ。

ＦＩＦＡは２１日（日本時間）、ホームページで、「２０２３年（女子）と２０２４年（男子）に満了するＡマッチカレンダーをめぐり、新しい枠組みのために２１１の加盟国、そして利害関係者と新たに協議を始めることにした。Ａマッチのカレンダーが改善されるべきだという共感が形成された」と伝えた。続いて「３０日に加盟国を対象に最初のオンライン会議を開く。ＦＩＦＡは持続的な成長のための討論の場にする」と伝えた。

これに対しＡＰ通信は「ＦＩＦＡがＷ杯隔年開催を本格的に推進し始めた」と分析した。ＦＩＦＡは今年５月から、４年に１回の男女Ｗ杯を隔年で開催することを検討し始めた。Ｗ杯の開催を増やしてファンが楽しむ機会を増やすという趣旨だった。一部からはＦＩＦＡの利益のための変化という主張も出てきた。ＡＰ通信は「Ｗ杯が２年ごとに開催されれば、同じ期間にＦＩＦＡの収益も倍に増えるだろう」という見方を示した。

世界サッカーの２つの中心軸、欧州と南米のサッカー界は反発している。欧州サッカー連盟（ＵＥＦＡ）のアレクサンデル・チェフェリン会長は「２年ごとに大会を開催すればＷ杯の権威が弱まり、価値が薄れる」とし、Ｗ杯の周期変更に反対した。

英ウェールズ代表の主将でレアル・マドリードのＦＷガレス・ベイルも「Ｗ杯の歴史と伝統を傷つける」と語った。ＦＩＦＡの収益増大のために選手が動員されることはあってはならないということだ。

南米サッカー連盟（ＣＯＮＭＥＢＯＬ）も「実現はかなり難しいはず」という立場を明らかにした。

一方、アジアサッカー連盟（ＡＦＣ）は前向きな反応を見せた。ＡＦＣは１４日の声明で、「ＦＩＦＡのＷ杯と女子Ｗ杯を２年周期で開催する案に関するＦＩＦＡの計画を歓迎する」という立場を伝えた。

ＦＩＦＡは開催周期変更案を強行する姿勢だ。ＦＩＦＡのジャンニ・インファンティーノ会長は９日、ロイター通信のインタビューで「Ｗ杯を２年ごと開催する決定を年内に出すべきだ」と強調した。また、ＦＩＦＡは１６日、ホームページでオンラインアンケート調査の結果を公開し、「多数のファンは男子Ｗ杯がより多く開催されることを望んでいる」と発表した。

ＦＩＦＡがＷ杯開催周期を変更する場合、米国・メキシコ・カナダが共同開催する２０２６年大会以降になる見通しだ。

この大会からは本大会参加国が３２カ国から４８カ国に増える。２０２２Ｗ杯はカタールで開催される。