【コラム】民主主義の水準を代弁する「言論くつわ法」=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.09.14 13:02
言論弾圧を目撃したその年の冬は衝撃的だった。企業を締めつけて広告欄が白紙のまま発行される「東亜日報白紙広告事態」を通じて傲慢な独裁権力の素顔を見た。権力がメディアと言論人を懲らしめたりするという文章を読むのとは次元が違った。怒った国民は新聞社に寄付し、激励の広告を載せた。
当時その新聞から切り取った「学んだように実行できない恥ずかしさをこのように広告します(S大23回同期15人一同)」という激励広告はまだ額縁の中で私を眺めている。寄付の答礼として受けた掛け軸には「自由よ、汝は永遠の活火山(一九七五年二月)」と書かれていた。国民と言論の不満が膨らんでいくが、政府の権力は知らないふりをして傍観した。結局「本当の言論」を実行しようとする記者らが解職され、広告はまた掲載され、権力は千年続くかのように安寧な表情になった。