【コラム】新政府がリセットできるよう韓日関係悪化は防ぐべき(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.09.01 07:27
韓日関係がほぼ10年に達する長期間下り坂を歩き、悪循環構造に陥没してしまっている。両国が互いに敬遠する現象に陥り、共有価値・利益に関する冷静な判断よりも感情が先立ち、東アジアやアジア太平洋地域の全体局面よりも両国関係だけを見て、現在と未来よりも過去だけに視線が固定された異常な症状をみせている。両国政府と国民は、関係悪化によって生まれる目に見える損失だけでなく、関係が良好な場合に得られるはずだった利益を失うことに伴う機会費用を冷静に認識し、悪循環の流れを断ち切るために積極的に乗り出さなければならない。
アジアで2カ国しかない経済協力開発機構(OECD)加盟国として基本価値を共有する両国は、超不確実性と戦略的流動性の時代に東アジアの平和と繁栄に責任ある利害当事国として関係回復を急がなければならない。一日も早く両国関係を引き算の関係から足し算の関係に転換し、北朝鮮の核武装と不安定、中国の外交・安保的攻勢、米国の新孤立主義志向によって揺れ動く東アジアの自由主義的地域秩序の安定化に力を合わせなければならない。