【コラム】韓国の成長率0%台に直面、食べていく問題から解決しなくては(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.08.31 13:06
資本主義体制の中でも当時の韓国は国民が新しいアイデアを自ら考え出す人的資本よりは既存の知識や技術を書き写して覚える模倣型人的資本を早く蓄積した。この方式を誘導する強力な教育、租税と財政システムを備えていた。筆者が「模倣型資本主義体制」と命名したこの体制は模倣型人的資本投資に対する莫大な収益率を保障した。このようなインセンティブによって国民が先進知識と技術を驚くべき速度で熱心に覚えて書き写し、これを利用して企業が素早く新しい製品を作って輸出することになり経済が超高速に成長できた。
しかし国の経済体制が時代の変化を読めず過去の成功にばかり陶酔して自ら革新できなければ国民的潜在力もその輝きを失うことになる。1990年代からは韓国が世界の技術フロンティアに近づくにつれ特許で保護される海外の先端技術を模倣するのが難しくなった。これとともにインターネットと人工知能(AI)の急速な発達で模倣型人的資本の価値が急落した。これにより個人でも企業でも自ら新しいものを考えて作り出す能力である「創造型人的資本」を育て、新しいアイデアと技術を開発できなければ生き残るのが難しい時代がすでに到来した。