【コラム】中国の目に韓国は「成金」なのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.07.26 13:34
今月14日に中国北京で開かれた出版行事を兼ねたあるセミナーが目を引いた。2つの点でだ。一つは「中国を困らせれば頭が割れて血を流すことになる」というような、世の中を驚かせる中国指導者の乱暴な言葉がなぜ出てくるのかに対する中国の自己診断だ。もう一つはこのような中国セミナーで、中国がどのように韓国を見ているか、本音が表れた点だ。行事は中国のグローバルシンクタンク(CCG)が主催したもので、『我向世界説中国(私は世界に向かって中国について話す)』という新刊の紹介とともに「中国の新しい叙事(中国新叙事)」というテーマで各界専門家の討論が続いた。
現在、中国で起きている出来事の大部分は習近平中国国家主席と関連がある。今回の行事も習主席が今年5月末、政治局の集団学習で「外宣(対外宣伝)」の重要性を強調したことが契機になった。「国際コミュニケーション業務を強化し、真実かつ立体的であり、全面的な姿の中国を伝えよ」という習主席の要求に合わせ、セミナーは中国がどのように国際社会で談論を主導するかに焦点を合わせた。この中で関心を引いたのはCCGの特別招待研究員である中国国際関係学院の儲殷教授の発表だ。
儲氏は現在、中国の国際的なコミュニケーション方法が「外宣的内宣化(対外宣伝の対内宣伝化)」という奇怪な現象を生んでいると指摘した。外国に対して行うべき宣伝が中国国内用に書かれているということだ。これによって3つの問題が発生した。第一は宣伝対象の混乱だ。対外宣伝のターゲットは外国人だ。ところが最近、中国の外交官や学者、専門家の言葉はいったい誰に対して発せられているのか分からないということだ。さらに外交舞台で話す言葉も、これが外国人に対するものなのか分かりにくいという指摘だ。