【中央時評】中国の夢、過去100年と今後の30年
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.07.22 16:08
習近平中国主席は、2012年に就任した際、「偉大な中華民族の復興」という「中国夢」を実現させると述べた。習主席は、中国共産党結党100周年のことしは、衣食住の心配なく豊かな生活を享受する「小康社会」を実現するという第一の100年目標を、中華人民共和国建国100周年を迎える2049年には「社会主義近代化強国前面建設」という第ニの100年目標を達成し、中国夢を成し遂げると述べた。
ことし7月1日、習主席は、共産党結党100周年記念辞で第一の100年目標を達成したと宣言した。中国は1949年の建国後の長い期間、社会主義計画経済の失敗により苦難を経験した。しかし、1978年にトウ小平が執権し、資本主義改革を行い、対外開放政策を実施し、目覚ましい経済発展を遂げた。中国政府は、経済活動の自由を拡大して活発な市場競争を促進した。重要な国家インフラを構築し、輸出を支援した。改革・開放以来、30年間GDP(国内総生産)が毎年10%以上増加し、大多数の国民が貧困から脱した。中国は世界第1位の輸出国、世界2位の経済大国となった。シャオミ、アリババ、テンセント、ファーウェイなど世界的な企業が登場した。
民主主義と独裁のうち、どちらの政治制度が経済発展に有利なのかは確実な答えがない。一般的に独裁体制では、少数が権力を独占して自分の利益だけを追求し、大多数の経済主体を搾取するため、生産活動の誘引が阻害され、経済成長が遅い。中国の政治体制は、民主主義とはかけ離れている。1989年の天安門で民主化デモを武力で鎮圧し、多くの死傷者が出た。しかし、中国の権威主義政治体制は、経済発展に貢献した。強力な指導者と党が中央集権的な権力構造を制御しながら経済を効率的に運営し、経済発展に貢献した。シンガポールのリー・クアンユー首相や韓国の朴正熙(パク・ジョンヒ)独裁政権も経済発展に成功した。もちろん、毛沢東の大躍進運動や北朝鮮の経済難から分かるように、独裁政権が誤った政策で経済をだめにする例も多い。