【社説】アデン湾惨事、軍統帥権者の大統領は謝らなかった
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.07.21 09:56
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は昨日2つのメッセージを出した。1つ目は午前の国務会議における7分余りの発言だった。最大の懸案といえる清海(チョンヘ)部隊の駆逐艦「文武大王」乗組員の新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)集団感染(クラスター)に対しては最後に短く言及し、大統領さえも軍を叱責する内容だった。文大統領は「速かに軍輸送機を派遣して全員帰国措置を取るなど軍が自ら対応したが、国民の目には不十分で安易に対処したという指摘を免じ難い」とした。続いて主語を省略する特有の話法で「このような批判を謙虚に受け入れて、治療など措置に万全を期し、他の海外派兵軍部隊も改めて振り返るよう望む」とした。批判を受ける主体も軍と解釈できるような注文だった。
2つ目のメッセージはフェイスブックに掲載した文だった。「10本の指のない登山家」キム・ホンビン隊長の行方不明の知らせに対し、無事の帰還を祈る内容だ。文大統領は「実に狼狽した」としながら「外交部の要請で今日パキスタンの救助ヘリが現場に向けて出発する予定で、また中国大使館からも救助活動に必要な使用可能な資源を動員している」と伝えた。