【時視各角】アフガンの失敗、韓国の奇跡
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.07.15 11:32
「この戦争は何のためのものなのか」。古いヘリコプターに乗って不安げにヒンズークシ山脈を越えながら心の底からこの質問を投げかけ続けました。ソウルで荷物をまとめた時から抱えていた疑問です。20年前のアフガニスタン内戦取材時の記憶です。
米国はタリバン政権がアルカイダを支援し、アフガンが彼らの背後基地になったとして反タリバン勢力である北部同盟という武装組織を支援しました。2001年の9・11テロに対する一種の報復であり、テロの危険に対する先制的対応でした。米国をはじめとする西側世界から武器と資金を支援された北部同盟は攻撃開始から1カ月ほどで首都カブールを占領し、タリバンは南部に逃走しゲリラ戦を行いました。
北部同盟のカブール占領直後である11月23日に現地入りして取材を始めると、アフガンの普通の人たちにはこの戦争に意味があったのだろうと考え始めました。理髪店ごとに大変なにぎわいを見せていました。あごひげをそりに来た人たちが列を作りました。ひげそりを終えた人たちはひげを伸ばすことを強制したタリバン政権をののしりました。保健専門学校ではブルカを着用しないアフガン女性たちの素顔を初めて見ました。彼女らは学校に通えるようになったことに歓呼しました。タリバンは女性は教育を受ける必要がないと宣言して女子学生の登校を禁じました。放送局では設備点検が進んでいました。タリバンはテレビ放送を禁止していました。こうして自由の風が吹きました。