「文政権は進歩標ぼうしながら既得権者として勢力を強めた貴族政権」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.06.29 13:43
世の中の人たちが「公正」を話している。「チョ・グク事態」に象徴される不公正がそれだけ随所に蔓延しているからだ。今週次々と出馬を宣言する大統領選予備走者も例外なく公正を口にしている。30日に予備候補に登録する李在明(イ・ジェミョン)京畿道(キョンギド)知事は公正と成長を、29日に出馬宣言をする尹錫悦(ユン・ソクヨル)前検察総長は公正と常識を強調している。28日の崔在亨(チェ・ジェヒョン)監査院長の辞任報道には「公正で正しい世の中を取り戻してほしい」というコメントが書き込まれている。すでに「公正」は次期大統領選挙の「時代精神(Zeitgeist)」となっている。
元判事のシン・ピョン弁護士(65)が最近、著書『公正社会に向かって』を出したのもこうした流れと無関係でない。シン氏は慶北大法学専門大学院(ロースクール)教授、憲法学会長を務めた。保守的な大邱(テグ)・慶北(キョンブク)地域で進歩的な声を出してきたシン氏は、朴槿恵(パク・クネ)大統領弾劾当時ろうそく集会にほぼ毎回参加していた。第19代大統領選挙当時には文在寅(ムン・ジェイン)候補陣営で公益情報提供支援委員長として活動した親文派出身だ。2019年からチョ・グク事態を経て昨年12月には「ろうそく市民革命を継承したという政府がなぜこのようになったのか分からない」とし、政府を厳しく批判した。当時から親文勢力の集中攻撃を受けてきた。